凍ったものが一つだけある それが私の心だ 泣き叫んだりもしない また凍ってしまうし まだ溶けてもいないのだから 貴方が投げつける氷と私が抱える氷は ぶつかり合ったら砕けて溶けて蒸発してしまうのかな そしたら手に入るものはなんだろうな あるなら、真理なんかじゃなくていい 事実だけでいい 残骸も残像も似たようなものだ いつか残ったものはなくなって 乾いた地面すら この足元から崩壊してしまうんだ 氷を溶かして 幻など飛ばして 貴方の中に残らなくていい 貴方が 私を満たすだけでいい この手だけが貴方の砂を掴む 欠片にもなりえなかったから 風が攫ってしまう前に貴方を 全部私の中へ取り込むわ それでいいよね? |