腐った卵をぶち割ってわたしはどこへ行くというんだ
誰も何も聞いちゃくれないさ
無様なワルツを独りで踊っているに過ぎないんだから
貴方がその綺麗すぎる顔を歪めて
わたしを眺めているその光景と言ったら

大丈夫すぐ起き上がるから
苦しくないし痛くもない
大丈夫
怖いものは
生まれる前を思い出すことだけ

早く行こう
脳味噌が溶ける前に着かなきゃ
天国も地獄も一緒よ
早く行こう
わたしが貴方の
貴方がわたしの
熱で溶けてしまう前に
二人で還るの

きっと貴方はわたしの中で生まれて
わたしの中で死んでゆくのだわ
だから今は泣かないで
いつかわたしに還ったときに
喜びで泣いて

早く行こう
空気でさえ体温を奪うから
溶けきってしまう前に
早く還ろう
どこかへ